色が持つ不思議な力とは?色を使った心のケアをご紹介~前編~
色を使った心のケアやカラーセラピーは、古代エジプトが発祥とされています。色には、人の心を癒す不思議な力があります。言葉で表すことのできない深層心理を色によって表現することもできます。このカラーセラピーは、高齢者施設や保育現場でも近年取り入れられ注目されています。
【ライタープロフィール】
色彩士の資格を持つ保育士ライターです。色が持つ不思議な力を保育に取り入れて、子どもたちと色遊びを楽しんでいます。
色の種類とそれぞれのイメージ
赤・オレンジ・黄のように暖かさを感じさせる色を「暖色」といい、暖色には心を興奮させる心理的効果や食欲増進効果があります。
青・青緑のように冷たさを感じさせる色は「寒色」で、心を落ち着かせる鎮静効果があります。
また紫や緑、黄緑などどちらにも分類されない色を「中性色」といいます。
すべての色にポジティブな意味とネガティブな意味の両方があります。
それぞれの色が持つ意味は以下の通りです。
・赤…エネルギッシュ、積極的/怒り、イライラ、恐怖心
・オレンジ…元気、社交的/悲しみ、傲慢
・黄…希望、無邪気、明るく楽しい/幼稚、軽率
・青…冷静、誠実、平和/冷たい、孤独
・青緑…マイペース、自由、独立心/わがまま、虚栄
・紫…ミステリアス、神秘的、癒し/嫉妬、不満
・緑…安らぎ、リラックス、安心/疲れ、未熟
・黄緑…憧れ、喜び、好奇心/弱い、未熟
・ピンク…優しい、華やか、ロマンチック/甘え、媚び
・白…清潔感、信頼感、浄化/別れ、孤独
・黒…高級感、威厳、自己確立/不吉、絶望、恐怖
色が与える心理的効果とは?
色には気持ちを明るくさせたり、元気にしたり、心を癒す心理的効果があります。
たとえば、薄いピンク色や水色を見ると優しい気持ちになります。 傷ついたときに心を癒してくれる色はコーラルピンクです。
私たちは日常的に意識せずとも、そのときの気分で色を選んでいます。
心が暗く落ち込んでいるときはどうしても暗い色を選んでしまいがちですし、反対にエネルギッシュなときはオレンジや黄・赤などの鮮やかな色を選ぶ傾向にあります。
好きな色を選んでみよう
中には好きな色があっても自分には似合わないと感じたり、周囲の目が気になるという理由から、地味な色ばかり選んでしまうという方もいるかもしれませんが、せっかくなら自分の心が選ぶ色や好きな色を選んでみてはいかがでしょうか。
性別や年齢、周囲が抱く印象に気後れせず、好きな色を取り入れて、色を大いに楽しんでください。
もし似合う色と好きな色が違うからと悩んでしまうときは、どちらを選んでも正解です。ぜひ、きれいな色を生活の中に取り入れるようにしてみてください。
後編では色の取り入れ方について詳しくご紹介します。